【徹底解説】バージン?RBD?MCT? ココナッツオイルの種類と違い、あなたに合う選び方

皆さん、こんにちは!バリ島のアロマとスキンケアのお店ウタマスパイスの佐藤です。
いつもウタマスパイスの製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。

健康志向の高まりとともに、すっかりお馴染みになったココナッツオイル。スーパーや自然食品店でも様々な種類を見かけるようになりましたね。ただ、「バージン」「RBD」「MCT」など、いろいろな名前があって、「結局どれを選んだらいいの?」と迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、主なココナッツオイルの種類とその違い、そしてご自身の使い方に合ったオイルを見つけるための選び方のポイントについて、詳しく解説していきます。

基本:ココナッツオイルとは

まず、ココナッツオイルは、熱帯に育つココヤシの実の白い部分(胚乳)から採れるオイルです。その成分は「中鎖脂肪酸(MCT)」と呼ばれる脂肪酸が主体で、これがエネルギーになりやすいなどの特性から注目されています。

ココナッツオイルの主な3つの種類とその特徴

一言でココナッツオイルと言っても、製造方法によって性質が大きく異なります。代表的な3つのタイプを見ていきましょう。

1. バージンココナッツオイル (Virgin Coconut Oil)

  • 概要: 新鮮なココナッツの生の果肉を原料とし、高熱や化学的な精製プロセスを経ずに抽出されたオイルです。ココナッツ本来の成分を大切にした製法で作られます。
  • 製法: 生の果肉から搾ったココナッツミルクを原料に、発酵や遠心分離でオイルを分離する「湿式法」や、果肉を低温で乾燥させてから圧搾する「乾式法(コールドプレスなど)」があります。
  • 特徴:
    • ココナッツ特有の豊かな風味と香りがしっかり残っています。
    • ビタミンEやポリフェノールなど、熱に弱い天然の栄養成分や抗酸化物質が比較的多く含まれています。
    • 約24~25℃以下で白く固まる性質があります(品質には影響ありません)。
  • 主な用途: 風味を活かした生食(ヨーグルトにかける、ドレッシング等)、スムージー、低温での調理やお菓子作り、パンに塗る、スキンケア(保湿、マッサージ等)、ヘアケア。
  • ポイント: 私たちウタマスパイスが製品に使用しているのは、このバージンココナッツオイルです。自然の恵みをできる限りそのままお届けしたいという想いから、品質の高いものを選んでいます。

2. RBDココナッツオイル (Refined, Bleached, Deodorized Coconut Oil)

  • 概要: 乾燥させたココナッツ果肉(コプラ)を原料とし、高温で抽出後、精製・漂白・脱臭のプロセスを経たオイルです。
  • 製法: コプラを高温で圧搾し、抽出された原油から不純物や遊離脂肪酸、色素、香り成分などを取り除く精製工程を経ています。
  • 特徴:
    • 風味や香りがほとんどなく、ニュートラルな使用感が特徴です。
    • 煙点(約232℃)が高く、加熱調理に適しています。
    • 保存安定性に優れています。
    • 精製プロセスにより、バージンココナッツオイルに比べて天然の微量栄養素は少なくなります。
    • 一般的に安価で入手しやすい傾向があります。
  • 主な用途: 炒め物、揚げ物などの高温調理、ココナッツの風味をつけたくない製菓・製パン、業務用や安価な調理油として。

3. MCTオイル (Medium Chain Triglyceride Oil)

  • 概要: ココナッツオイルやパーム核オイルから、「中鎖脂肪酸(MCT)」、特にエネルギーになりやすいとされるカプリル酸(C8)とカプリン酸(C10)を選択的に抽出・精製したオイルです。バージンココナッツオイルに豊富なラウリン酸(C12)の含有量は少ないか、含まれていない場合があります。
  • 製法: 分別蒸留などの技術により、特定の鎖長の脂肪酸を分離・精製します。
  • 特徴:
    • 常温でも液状で、冷蔵しても固まりにくいのが特徴です。
    • 無味無臭です。
    • 消化吸収が速く、効率的なエネルギー源として利用されやすいです。
    • 煙点は低いため、加熱調理には適していません
  • 主な用途: コーヒーやスムージー、スープ、サラダドレッシングなどに混ぜて摂取する、ケトジェニックダイエットのサポート、エネルギー補給目的での利用。

比較まとめ:ココナッツオイル種類別 特徴一覧

ここで、それぞれのオイルの特徴を表にまとめました。比較の参考にしてください。

特徴バージンココナッツオイルRBDココナッツオイルMCTオイル
原料新鮮な生の果肉乾燥果肉(コプラ)ココナッツオイル or パーム核油
主な製法低温圧搾、発酵分離など(非加熱/低温、未精製)高温圧搾、精製、漂白、脱臭分別蒸留
風味
香り
ココナッツ特有の香り・風味ありほぼ無味無臭無味無臭
状態
(常温)
固化(約24℃以下)固化(約24℃以下)液体
煙点低~中 (約177℃)高 (約232℃)低 (加熱不向き)
主な栄養特徴MCT(ラウリン酸豊富)、ビタミンE、ポリフェノール等MCT(ラウリン酸含む)※栄養素はバージンに比べ少ないMCT(C8, C10主体、ラウリン酸少)
おすすめ用途生食、低温調理、美容ケア高温調理、食品加工エネルギー補給、飲み物に混ぜる、非加熱料理
価格帯(目安)やや高価安価中~高価

Google スプレッドシートにエクスポート

ココナッツオイル選びで失敗しないための3つのポイント

これらの違いを踏まえ、ご自身に合ったオイルを選ぶためのポイントを3つご紹介します。

ポイント1:「主な用途」を明確にする

まず、オイルを何に一番使いたいかを考えましょう。加熱調理がメインであればRBDオイル、風味を楽しみたい、あるいは美容に使いたいのであればバージンココナッツオイル、効率的なエネルギー補給が目的ならMCTオイル、というように、用途によって最適な選択肢は異なります。

ポイント2:「品質」に関する表示を確認する(特にバージンココナッツオイルの場合)

バージンココナッツオイルを選ぶ際には、品質にも注目したいところです。熱による影響を抑えた「コールドプレス(低温圧搾)」製法か、農薬等不使用の原料を示す「オーガニック(有機)認証」の有無などを確認すると、より質の高いオイルを選びやすくなります。原材料表示が「有機ココナッツオイル」などシンプルなものが望ましいでしょう。

ポイント3:ラベルの「種類」表示を確認する

製品ラベルに「バージン」「RBD」「MCTオイル」といった種類が明記されているかを確認しましょう。特に「エキストラバージン」という表示は、バージンココナッツオイルの中でも高品質なものを指すことが多いですが、国際的に統一された明確な基準はないため、他の情報(製法、認証など)も併せて確認することをおすすめします。

ウタマスパイスの選択:なぜバージンココナッツオイルなのか

私たちウタマスパイスが、製品(例えばココナッツ ローションヘアオイル)に高品質なバージンココナッツオイルを採用しているのには、理由があります。それは、私たちが拠点とするバリ島の豊かな自然が育んだ恵みを、できる限りそのままの純粋な形で皆様にお届けしたいという強い想いがあるからです。

天然の豊かな香り、肌になじむ優しい感触、そして植物本来が持つ有用な成分…これらを損なわないよう丁寧に作られたバージンココナッツオイルは、まさに自然からの貴重な贈り物だと考えています。だからこそ、私たちは手間ひまを惜しまず、品質の高いバージンココナッツオイルを選び、製品づくりを行っています。

ぜひご自身のライフスタイルに合ったココナッツオイルを

今回は、ココナッツオイルの主な種類とその違い、選び方のポイントについてご紹介しました。

  • 自然な風味と栄養を重視するなら → バージンココナッツオイル
  • 加熱調理での使いやすさを求めるなら → RBDココナッツオイル
  • 効率的なエネルギー補給を考えるなら → MCTオイル

それぞれの特徴をご理解いただき、ご自身の食生活やライフスタイル、目的に最も合ったココナッツオイルを見つけていただければ幸いです。上手に取り入れて、より豊かで健やかな毎日をお送りください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ウタマスパイス 佐藤

“3”へのコメント(3)

  1. ピンバック: 【ラウリン酸とは?】ココナッツオイルの抗菌作用と注目の成分 - UTAMA SPICE

  2. ピンバック: 話題のMCTオイルとは?ココナッツオイルとの違いや効果的な使い方を解説 - UTAMA SPICE

  3. ピンバック: 失敗しない!良質なバージンココナッツオイルの選び方【5つのポイント】 - UTAMA SPICE

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です